当院の特徴

当院の特徴

質の高い医療と手厚いケア

当院では、患者さまにとって過ごしやすく、より回復効果が高い病棟であるよう努めています。
厚生労働省が定める回復期病棟基準のうち、最も高い病棟基準となる「回復期リハビリテーション病棟入院料1」の認定を全病棟で取得しています。
これは、より質の高い医療とケアを、患者さまとご家族さまに提供しているという評価です。
例えば、入院環境を見る上で一つの大きなポイントとなる「在宅復帰率」は、93%(平成29年1月現在)と、厚生労働省の定義である70%を大きく上回っています。

24時間365日のリハビリ

当院では、「24時間すべてがリハビリ」という考えのもと実践しています。
「リハビリ訓練は1日3時間なのに、なぜ24時間?」と思われる方もいらっしゃいますが、残り21時間の過ごし方も訓練だと捉えています。
例えば、着替える動作、身支度の動作、食べる動作、座る・立つの動作、夜中にトイレに行きたくなった時の動作など、日常生活における動作すべてがリハビリと考えています。
訓練で「できるようになったADL(日常生活動作)」を「常にしているADL」として、訓練以外も病棟でサポートしています。
また土日祝日、お盆休みやお正月も休まずリハビリ訓練を実施しています。
毎日休まずリハビリを行うと聞くと、とても大変で辛いイメージがあるかもしれません。
でも実は、休日を挟むことで動きを忘れてしまったり、せっかくついた筋力が衰えてしまったりと、マイナス要素もあります。もちろん患者さまの状態によっては休みを設けたりします。休むべき時に休み、必要な時に必要なリハビリを受けられる「365日」のケアを提供しています。

体調管理

回復期では、毎日リハビリができる体調管理が最も重要です。入院中の事故を防ぎ、睡眠・排泄リズム、食事の摂取状態、体調の悪化はないか、褥瘡(じょくそう・床ずれのこと)などの危険、転倒のリスクはないか、常に観察しています。

日常生活介助

訓練でできるようになった、歩く・身支度・入浴・トイレなどの動作を、病棟で日常的に継続していけるよう、看護師や看護補助者が積極的にサポートしています。

排泄自立の取り組み

トイレで排泄できることは、重要な生活の一部であり、人としての尊厳を守るための重要な要素の一つ。当院では極力オムツを使用せずトイレでの排泄を推進しています。家族の負担も大きく違ってくるため、オムツが外れて退院できるようサポートしています。

社会交流

病棟生活の中で「いかに活動量を増やしていけるか」が在宅復帰への鍵になっています。ベッド上で寝たきりの生活にならないよう、デイルームなどで積極的にレクリエーションを企画しています。

精神的サポート

患者さまはもちろん、ご家族さまへのケアと退院指導も行っています。意識がはっきりしてくる段階で状況に悩まれる方に対し、乗り越えられる精神的サポートも重要です。

チーム医療

当院では、患者さまが一日も早く快適な日常生活を送ることができるよう、医師、看護師、薬剤師、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)、看護補助者(CW)、医療相談員(MSW)といった、各職種がチームとなり、医療・介護サービスを提供。脳障害や運動マヒをはじめとする後遺症の回復や、日常動作の改善・向上をめざします。
患者さま一人ひとりに合わせた計画を立て、専門のスタッフによるリハビリテーションを実施。
また入院中のリハビリだけでなく、退院後の生活を見据え、各種手続きや情報提供など、退院し社会や家庭に復帰できるようサポートを行っています。

関わるスタッフ10職種

医師

患者さん一人ひとりの細かな状態を診察、把握し入院中の医療的な管理を行って、リハビリテーションを安心して行えるようにしています。症状や容体が変化した場合は、迅速に他科の医師と連携して処置し、必要に応じて連携先の急性期病院へ紹介します。チーム医療の要として、患者さんをサポートしています。

看護師

患者さんが日常生活を自力で行えるように、療養上のサポートや精神面のケア、医師の診療の補助など幅広い役割を担っています。「24時間リハビリ」の考えのもと、リハビリスタッフがいない深夜から早朝にかけても、看護師がしっかり関わっていく「リハビリテーション看護」を実施しています。

看護補助者(CW)

患者さんが日々リハビリに励まれている中、入院中の食事・入浴・排泄など生活全般にわたって直接的な介護に関わるほか、家族へ介護・介助に関する知識や技術を提供するなど、退院した後も快適な暮らしができるようサポートします。患者さんの自立をトータルに手助けする身近な存在といえます。

理学療法士(PT)

医師の診断・指示のもと、病気やケガにより生じた障害や運動能力の低下を改善し、起き上がる、立ち上がる、歩くといった基本動作の回復をめざして物理的なリハビリテーションを行います。自宅復帰、職場復帰を見据えたリハビリテーションのサポートこそ、回復期における理学療法士のミッションです。

作業療法士(OT)

身体的、精神的に障害のある人が自分で生活ができるようになるために、作業活動を通じて、体の諸機能の回復・維持を図ります。道具を使った手先の訓練と、着替えや入浴、料理といった日常生活の訓練のほか、パソコン操作や車の運転など職場復帰に必要な訓練、趣味活動と合わせてのリハビリも行います。

言語聴覚士(ST)

脳の損傷によって起こる話すことや聴くこと、読み書きができなくなる「失語症」、記憶力や注意力等が低下する「高次脳機能障害」、唇や舌の麻痺により滑らかに話せなくなる「構音障害」、飲食物をうまく飲み込めない「嚥下障害」の患者様に対して、さまざまな場面を想定し、リハビリを行います。

医療相談員(MSW)

患者さんが治療・療養に専念できるよう、医師や看護師、リハビリスタッフ、ご家族と密に連携を取り、さまざまな問題解決の手助けをしています。退院後の社会福祉制度や各種サービスの紹介、諸手続きのサポート、在宅・社会復帰に向けて必要な施設、設備、人材の手配など幅広く対応しています。

管理栄養士

患者さんそれぞれの体格や活動量に合わせて食材や調味料も厳選、一人ひとりにメニューを提案。栄養バランスの整った食事を提供し入院生活を支え、リハビリテーションで最大限の力を出せるようにお手伝いしています。また患者さん本人やご家族に栄養指導なども実施し、退院後の食事への不安も払拭します。

薬剤師

投与量や副作用、薬同士や薬と食事との飲み合わせに注意を払い、内服薬や注射薬を安全かつ確実に調剤。持病のある患者さんに対しては、医師と相談の上で、既に使用している薬の継続または変更などを判断・調整します。看護師や看護補助者と連携して薬物療法全般をサポートします。

歯科衛生士(DH)

当院では口腔内の清潔と摂食嚥下リハビリテーションに歯科衛生士が携わります。患者さんに食べる楽しみや喜びを感じて頂けるように、歯科の専門的視点で脳卒中の方へのリハビリテーション、義歯のケア、歯磨きの指導など、その方の状態に合ったサポートを行います。